泥沼通信

祭りの戦士 @ กลับมาจากกรุงเทพฯ

 

Category: 記憶の底から   Tags: 思い出    

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仄暗い記憶の底から 5 メダンの夜

 どういうわけか海外へ行くと僕は結構モテるのだ。

 マレーシアのペナン島からフェリーに乗って数時間でインドネシアのスマトラ島にあるベラワンという港に到着する。そこからバスで小一時間も走るとスマトラ一の大都会メダンである。旅行者でいっぱいのバスの回りにはもう輪タクの運転手やホテルの客引きやらがむらがっていて、僕らが降りてくるのを手ぐすね引いて待っていた。大混乱の中で一人の三十代ぐらいのフランス人の男が「二人で部屋をシェアしないか?」と持ちかけてきた。まあそれもいいだろうと思ってそいつの乗ってる輪タクの隣に僕も乗り込んだ。
 バスが到着したのはもう夜で真っ暗だった。二人でこざっぱりしたロスメンにチェックインした。メシを食いに外へ出て、街を軽く散歩してロスメンに戻った。シャワーを浴び、電気を消して眠ろうとしたのだが、初めてのインドネシアだったし、ツインベッドのもう一方には見知らぬフランス人が寝ているってこともあって、なかなか寝付けずにいた。
 どのくらいたっただろうか、隣のベッドから「Ken,Ken」と僕の名前を呼んでいるのが聞こえた。「?」フランス人がうつぶせになってこっちを見ていた。「Ken,Do you like massage ?」 マッサージ? 僕は意味をはかりかねたがとりあえずイエスと答えた。すると「OK!」といってそいつは起き上がりベッドの横に立って、僕の足をさすりはじめた。しかしそのさすり方はマッサージというよりも愛撫であった。
 「Stop!」あわてて僕は叫んで、ちょっとそれは勘弁してくれという意志を必死に伝えた。しかしそいつは「Why?」「No,problem.」を繰り返すばかりだった。なんて強引なんだろう……何を躊躇してるのかと言わんばかりだ。仕方なく僕はタッチだけならいい、だがお尻はやめてくれと訴えた。フランス人はまた「OK!」といってうつぶせに寝ていた僕の背中にのっかって、モノをこすりつけてきた。

 とりあえずレイプされることはなかった。シャワーを浴びてやつの精液を洗い流した。こんなところで何やってるんだろオレ……。僕は白人も精液は同じ匂いがするんだと知った。「You are first time?」とそいつは言っていたが、僕は心の中で、何いってるんだ、これがファーストタイムでありラストタイムだ、とつぶやいた。

 まあ同性愛を否定する気は全然ないのだけど、まさか僕のカラダが性の対象として見られることがあろうとは思っても見なかった。だけどその後、旅を続けているうち、タイで二回、カンボジアで一回、それぞれ男に言い寄られた。どういうわけか僕は結構男にモテるようなんだ。

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プロフィール

荒井賢 (Ken Arai)

 住所 埼玉県越谷市
 生年月日 1964年2月15日
 職業 アニメーション背景制作
 連絡先 araiken#mac.com #を@に置き換えてください。



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