泥沼通信

祭りの戦士 @ กลับมาจากกรุงเทพฯ

 

Category: 思想など   Tags: Thought  

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ニューフェイズ

 登校拒否を考える会『ニューフェイズ』の会誌に掲載した私の文章を紹介しておきたいと思います。なにしろもう二十年前に書いたもの故、今読むとずいぶん青臭い文章に思えますが、とりあえずそのまま載せておきます。

ニューフェイズ宣言


 僕たちは、登校拒否など様々な現代の教育問題の原因を、創造性・人間性を忘れた教育のシステムにあると理解しました。しかし、この問題は単に教育だけに限られるものではありません。僕たちが生きて行く上でぶつかる全社会的な問題です。
 現代社会のシステムは、人間ひとりひとりの創造性や個性をおさえつけます。しかし、人間には何かを創造せずにはいられぬ生きる情熱があります。創造性とは、何もないところから何かを創り出すこと、機械的に流れる状況から、自分の意志で新たな状況を創り上げることです。そこには多くの苦しみがあるでしょう。しかしまたそこには充実した人生の喜びもあるのです。僕たちは、登校拒否などの現象を教育というひとつの社会のシステムに対して現れた創造を本質とする人間の人間的な反応だと見ています。
 なぜ、現代の社会は、人間の創造性をおびやかすようなあり方をしているのでしょうか? もっと人間的な社会は実現しないのでしょうか? 僕たちは、多くの人々がそんなことは不可能だとあきらめてしまっているように見えます。大きな危険をおかさずに人並みに生きてゆくことだけを、社会のシステムにうまく乗って、安全に生きてゆくことだけを考えているように見えます。だから社会は変わらないのではないでしょうか。それが人間の本当の生き方でしょうか。みんな心の中にある本当の自分をごまかしているのではないでしょうか。
 僕たちは、社会の中に生きる人間ひとりひとりが本当の自分を、創造し充実した人生を送るという本当の自分を取り戻してこそ人間的な社会が実現すると考えています。そのために、僕たちはまず身近にある現実としての教育を考え、またそういう生き方を実践してゆきます。


機械と生命


 いまの社会のおかしさとは、創造性を認めないところにあると思う。僕は創造性こそが人間の人間らしいところだと考えている。だからいまの社会は人間性とはなれたあり方をしていると言っていい。社会に住む人みんなが人間性を忘れている。多くの人がいい学校を出て、安定した企業に就職して、結婚して、老いて死んでゆくというプログラムに自分を合わせようとしている。そうしていれば、大きな危険もなくやっていける社会なのだ。プログラムを追うようなことなら機械にだってできる。機械の本性とは、繰り返すこと、つまり同じ原因があれば同じ結果が出る。けれども人間には個性があり、同じことにも人さまざまに反応する。なのになぜそういう個性を無視して、ありふれたプログラムを追おうとするのだろう?人間は(生命は)、機械ではないのだ。確かに身体は複雑な機械だけれど、人間は同時に意志というものを持っていて、その意志の選択で自分というものを創造してゆくものなのだ。そして、その選択はさまざまであり、それが個性となる。なのに、その創造性はいまどこかへいって、多くの人が半分ロボットになっている。子供のときからそのような機械的な人生の構図を見せられて、友達やまわりの大人が、そういうものだとあきらめていたら? 登校拒否や校内暴力のような問題がおこってきても当然ではないか? それは人間の生命的なもの(つまり創造性)が抑圧された結果なのだろう。社会全体のこの雰囲気を直さないかぎり、そのような問題はたえないだろう。機械的な人生観から、僕たちは生命の輝きを、すなわち創造性を、自分を取り戻さなければならない。
 この会の活動を通じて、登校拒否のことを考えてゆくと同時に、僕たち自身が、人間の本来の生き方、創造的な生き方を身をもって示し、自由を実現してゆけばいいと思う。

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プロフィール

荒井賢 (Ken Arai)

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 生年月日 1964年2月15日
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