泥沼通信

祭りの戦士 @ กลับมาจากกรุงเทพฯ

 
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アトミックスペクタクル怪獣 「デンコ」

 2万人以上もの多くの人々の命と生活を奪った地震や津波の暴挙は許しがたい。が、その自然の荒ぶる力は、巧妙に作りこまれていた原子力スペクタクル怪獣の硬い皮膚をも引き裂いてしまった。資本制利権の化身、スペクタクル怪獣デンコは、「しまった」と舌打ちしながら脇腹のパックリと開いた傷に苦しみのたうちまわった。私たちはその傷口から腐りきった怪獣デンコの内臓を拝むことになった。政治、官僚、産業、学界、メディアなどの諸機関で成り立つデンコの臓器は組んず解れつしながら耐え難い腐臭を発していた。「これほどだったとは……」頭ではわかっていたつもりだったが、裂け目からはみ出た薄汚い臓器を見せつけられた私たちは目を疑いなが呻いた。私たちの国は問題も多いがそれなりにクールな国のはずだと信じてきたが、実はこんな不潔な化け物が私たち庶民の生き血を吸ってのさばっているような国だったのだ。それどころがこの怪獣デンコこそがこの国の主人であり、われら国民はこの怪獣に糧を与える家畜にすぎないという真実は、奴の毒を浴びた子供たちに無関心を決め込んでいる行政を見ればすぐわかる。だがデンコとて生き延びることに必死だ。想定外の攻撃に体勢を崩したものの、ぎりぎりのところに踏みとどまり、何もなかったかのような顔で自らのしくじりを取り繕い始めた。傷口を小さく見せようとする努力には当初から余念がなかったが、ここにきて加速してきた電力不足キャンペーンや政局の混乱は、デンコのなりふりかまわぬ自己修復へ意志の現れである。しかしながら、私たちはデンコの正体を「見てしまった」のであり、そうである以上おめおめ傷口が閉じてゆくのをボーッと眺めている、なんてことは許されない。私たちは武器をとらねばならない。武器をとって怪獣デンコのスペクタクルの皮膚に新たな生々しい裂け目を刻み込まなければならない。内臓を引きずりながら敗走するデンコに止めをさせるのは私たち一人一人が持つ怒りの剣だけなのだ。


Comments

うーん
これが書けるっていうのが araiさんのいいとこですよね。
俺なんかまだ茫然としてて、なんにも書けません。
宮本さん
ほんと茫然ですよ。事故そのものへも、被曝への対策もなにひとつ進展しているような気がしません。こんなダメダメな国だったのですね我が国は。僕の周りには日本のことなど関心のないタイ人しかいないので、ひとり鬱勃と怒ったり悲しくなったりしてます。
これが最後のチャンス
かもしれない、とも思うのです。
ダメダメな国から脱するのに・・・。

でもそのためにこれから想定される、こんなにも大きな犠牲を払わなければならなかったのかと、今更ながらに気づいて、言葉もパフォーマンスも失ってしまっている自分が…

ただ茫然なのです。
現在の状況は、、、
太平洋戦争末期と似ているとよく言われてますが、あのときも原爆落とされるまで日本は変われなかったんですね。今度もまた原発ってのは皮肉ですが、ここまでやられなければ変われないというのは、もう日本人の業みたいなものでしょう。
「ここまでやられ」て
やっぱりまるで変われないって・・・
もし、そうなったら・・・

もう絶望でしかないですよね。
それが本当に怖いっていうのもあります。

そこで希望を見いだせるかどうか、
試練です。
「見てしまった」
ってのは、でかいですよ。いまも以前ならうまく隠されてただろうものが、滑稽にもスケスケに見えちゃってます。劇的には変わらないにしても、もう後戻りはなしのはずです。
3.11以前の世界には戻れないという認識は重要
「暫定基準」というのは端的に言って「公民権の制限、または一部停止」であって「何が安全か」という科学論争ではありません。
フランス(第五共和制)なら大統領が憲法を停止し非常大権を行使する国家的有事、非常事態なのです。つまり国家主権者が法の外に出ることも法によって規定されている、でないと法の内側に戻ってこられなくなるからです。)今の日本で起きている事は「法の外」に出ることを官僚が勝手に差配権を行使して行っている、官僚と言うのは匿名ですから今後起きたことに誰も責任を取らないという事で非常に危うい状況です。
日本では非常大権の問題になると天皇制というデッドロックに乗り上げるので結局「翼賛体制」しかないのです。翼賛体制の首班は昔は近衛文麿、いまだと例えば河野太郎、権力基盤はないが進歩的?で国民的人気のある人物というの共通点、実権は軍部(今だと官僚)が握るというのは言わずもがな。そうなったら旧来の左翼はネグり派も含め戦前と同じよう空中分解かもしれません。
ほんと、戻れないです。
責任の所在のない官僚の暴走マシーンに最近珍しく親しみを感じていた河野太郎の首が合体する、、、なんて不気味な絵は見たくないところです。

わかりやすい暴力的な独裁者より、フレキシブルで中心のない、液体金属のターミネーターみたいのが一番手ごわかったりしますからね。しかしターミネーターが溶鉱炉に落ちて溶けてしまったように、わが暴走マシーンも同様な弱点を突けば溶けて、消えてしまうはず、、、そう、私達一人ひとりが持っている内なる情熱の溶鉱炉に突き落としてしまえ!
吉本隆明は「それでも原発は必要」とか言ってる
そうです。香山リカは「ニートが原発問題にのめりこんでる」とエヴァゲリオンを引いて「非日常へのあこがれ」で括ろうとしていますが、東浩紀は「3.11以降非日常が日常になったのだからオタク論的スキームは無効」「子どもを持つ親の視点が皆無」「全てを心の問題に還元するのは間違い」と徹底的に批判しています。以前は嫌いだったのですが東のツイートに共感する事が多い今日この頃。

3.11以降の世界をどう見るかで従来の「思想地図」が崩壊して組み換えが起きていると思います。それがどんなものになるのか全く不明ですが。

ちゃんと読んでないですが、
件の香山リカの文章、いかにも心理学だか精神医学だかの「学」の言葉を操ることで、高みから一般人や若者などを俯瞰してものを言っちゃってて、それで実はさりげに体制っぽいっていう、「御用」臭さプンプンですよね。まあ、ほんといろいろなものを見せてくれちゃったのが3・11だったというわけですね。
Re;# 3.11以前の世界には戻れないという認識は重要
非常事態に関するご意見に完全に同意します。
「旧来の左翼」がどうなろうと関心はないのですが・・・。

小学生の子ども達がいるおかげで、未来の社会に生々しい関心が持てる事に感謝しないといけないのでしょうが・・・。

予測できない未来はとっても好きです。
が、どうしても予測してしまう未来が、生命力が枯渇してしまった子ども達で占められているのはとても悲しい事です。

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プロフィール

荒井賢 (Ken Arai)

 住所 埼玉県越谷市
 生年月日 1964年2月15日
 職業 アニメーション背景制作
 連絡先 araiken#mac.com #を@に置き換えてください。


 

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